「先生」という仕事について考える
先日のとある外来にて
オーナー様 「先生って塾・学校の先生みたいですね」
院長 大浦 「え? そうですか?? 何故ですかね???」
オーナー様 「まるで説明が授業みたいなので・・・」
実は狙い通りです。これはちょいと嬉しかったです。
獣医師も一応「先生」と呼んで頂く機会の多い仕事の一つですが、どの「先生」にも
共通するのは他社に何かを教える・伝える・広める・施す・・・etc を生業としている
ことです。特に専門知識や技術を少しでもご理解頂くために、どの職種の方々も
工夫し試行錯誤していることと思います。
ちなみに、当院ではホワイトボードを使って整理しながら、ちょっとした個別指導の
講義やカウンセリングのような形で説明しています。
開業までこうした取り組みをしたこと無かったのですが、明らかにオーナー様
のリアクションが違うように感じます。
命に関する小難しいけど重要な話を、聞くことにのみ注力するのではなく
板書をすることで少しでも視覚で捉えつつ(写メしてご家族に共有したり)
集中力を節約できるので、結果として疑問や質問をするゆとりが生まれた結果
双方向のやり取りが増えた印象です。
塾の先生のアルバイトや過去の塾通いで感じたことが現在仕事に役立っているので
今後もビジュアルに訴えかける”見える”方法で共有できる何かを考えようかな。
お昼のワイドショーは視覚に訴えかけてくる工夫が多いので、お知恵を拝借して
引きこもりテレビっ子の素質も無駄にならないように頑張ります。
字が汚いのはスミマセン、絵が下手なのもご容赦下さい(汗)
磁石でコメント・絵のパネルとか自作しようかな
ちなみにうちの女性勤務医はかなりキレイに丁寧に書いてますので安心してください。
重度歯肉口内炎に対する臼歯抜歯・歯肉粘膜フラップ形成術の様子
実は開腹手術より、「労力」と「人間」と「機械」と「忍耐力」が必要なんです。
あくまで個人的な見解です。ものによっては違いますので。
これも悩みなのですが、歯科手術・処置を
ヒトの歯医者さんの感覚で思われてる方がとっても多いですが、全然違うんです!
犬・猫でも症状や特徴に全然違いがあるので、そこら辺の話は診察室でしましょ。
証明写真”あるある” → 1~2枚使ってほぼ余らせてなんかもったいない
でも、こうして振り返って懐かしむことも出来るので
良しとしてあげましょう
と、自分に言い聞かせました。
日々の外来で個人的に注意している点は
「患畜さん(ヒトで言う患者さん)の病状をいかに、ヒトの”あるある”にのせて
オーナーさんに届けるか」
つまり、ヒトにとって身近なネタに例えることで動物の小難しいことが分かり易くなるかどうか、ということです。
分からない場合は言ってくださいね、うまいこと例えますので。
お笑い芸人さんの”例えツッコミ”、心から尊敬してます。
感染症を媒介する生き物は、皆さんのそばにいますよ・・・
マダニ媒介感染症のひとつである「日本紅斑熱」で亡くなられた方の
ニュースが流れました。
新型コロナウイルス感染症の脅威はもちろんですが、人獣共通感染症の危険性
もさすがに定着してきたのではないかと思っています。
他人事ではないんですよ、、、どうか気をつけてお過ごしください、、、
言いたいことは分かりますよね?
「適切な予防薬の使用」を今一度よろしくお願いします!!!
院内で撮影している写真にも、そんな感染症のメッセンジャーが記録されています。
関係ないけど、クワガタが迷い込んできました
夏ですね~、近所でも虫取りの親子をよく見かけます。
和む風景ですねぇ・・・
基本手技こそ「丁寧」に「確実」に (手術画像あり ご注意下さい)
犬と猫の精巣摘出術(いわゆる去勢手術)は、獣医療の外科手術の中では入門
であり、町の獣医さんにとっては一般的な術式です。
オーナー様にとっても一般的で馴染みのあるキーワードなので、身近な手技として
認識している方が多いと思います。
ですが、立派な全身麻酔下手術なので、決して「安全」で「誰でも出来るもの」で
「絶対に無事に完遂する」とは限りません。
どの手術でも全てにおいて言えることです。
手技自体に問題はなくても、体質の問題など「麻酔」に関連するトラブルの可能性
は予期できない場合が多いです。
そこをちょっとでも明らかにして安全に行うために「手術前検査」があります。
よって、麻酔薬を入れてから覚醒するまではどの部分も危険性を孕んでいます。
要する費用や入院の有無や手術の術式は
・準備に対してどの程度スタンバイしたか
・手技にどの程度の労力や用具を要したか
・周術期にどの程度の安全策を講じたか
・患畜のサイズや基礎疾患や品種的なリスク因子
など、千差万別なので
”あの病院ではこうだったのに・・・”、”この病院ではこうだったが・・・”
といったご意見を日常的に伺いますが、上記のような理由が絡んでいると思われます。
写真を撮りながら手技や細かなコツを見返すと
コレを教えてくれた厳しくも思いやりをもって接して頂いた(はず?)師匠との
思い出・昔の失礼・至らなかった出来事・感謝・外来の合間に交わした雑談が鮮明に
蘇ります。好きだって言っていたアレを贈り物しないとな、、、
と、ふと思いました。
ワンちゃん・ネコちゃんにおいても熱中症対策ついでにステイホームをおススメ
したくなる陽気が続くので、引き続きご自愛ください。
なが~い梅雨にやっとさようなら
7月は雨が降らなかった日がほとんどなかったらしいし、台風の接近も
なぜか記録的に少ないらしいです。
東那須地域の当院も、うだるような暑さかと思えば嵐のような雨に降られてみたり
落ち着かない天気です。
当院の周辺は360度木々に囲まれてるので、7月は総じて鬱蒼とした様子でジメジメしっとりしてました。
やっと晴れ間が出てきたので、やりましたよ、今年初の草刈り。
ウィーンと、バリバリッと、やってやりました。
ハンドル軽く握って持ってるだけなのに、手のひらが皮むけて穴だらけです。
そしてこれしきで息が上がりました。虚弱すぎて笑えてきました。
それでも外来はタフに頑張ってますので、ご予約のお問合せお気軽に電話下さい。
新鮮な雑草はかさばりますが、日当たりいいところにある程度まとめて数日放置しておくと
カッサカサになってまとめやすい気がしました。
「医食同源」はワンこニャンこも一緒です
当院の診療所エリア”待合室”の様子。
現在は食事療法食をつくるフードメーカー2社を激推ししております。
なぜこの2社なのかというと、、、
「獣医師が診察をした上で、責任もって”処方”することが出来る」
「街中やネットで手に入らない、病院経由でしか買うことが出来ない」
「ご自宅に直接配送できる流通システムがあり、リピート購入が楽で簡単」
だからです。
一部のメーカー製品は”食事療法食”が簡単にネットや店頭で手に入りますが
獣医師としては、それって大丈夫かな?と個人的に感じています。
これは、簡単に言うと
「処方箋なしで、だれでも、いつでも、いくらでも、専門的なクスリが手に入る」
ような状況なんです。さらに言うと
「療法食が簡単に手に入る=不注意で病気を簡単に作り出すことが可能」なのです。
おいしい食事と健康に必要な食事、その両立はヒトも動物も永遠のテーマですよね。
そんなお話も含めて、外来で腰を据えてじっくり話せればいいなと思っています。
イタリア発のオシャレ自然派フードで、嗜好性と食事療法の両立を実現した
「ファルミナ」シリーズ